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インプラント手術,
一回法(いっかいほう),二回法(にかい法)という用語を聞いたことがあると思いますが,
日本口腔インプラント学会の
学術用語集を引用すると,
以下引用始まり
「粘膜を貫通する形状のインプラント体を埋入して,
その一部を口腔内に露出しておくインプラント システムのこと.
オッセオインテグレーション成立 までの間の荷重を防ぎ,
粘膜貫通部からの感染のリ スクを少なくする目的を有する 2 回法インプラント と比べて,
2 回目の手術が不要になる利点がある. 1 回の埋入手術で上部構造製作に移行することで,
1 回法インプラントはもちろん,
2 回法インプラン トにおいても,
インプラント体埋入手術時にヒーリ ングアバットメント(キャップ)を装着し,
1 回法 インプラントに準拠する場合がある.
現在では,症 例に応じて埋入術式を使い分けている.」
以上引用終わり
わかりやすく変換しますと,
インプラント埋入(まいにゅう)手術時に,
金属の蓋が見える状態で終わる術式が
「1回法」
歯茎で完全に閉じる方法が
「2回法」
です.
「1回法」の場合,
インプラントが骨と結合したあと,
型を取り,歯ができます.
「2回法」の場合,
インプラントが骨と結合した後,
1回法の時の最初の手術の時にインプラントにつなぐ金属の部品を,
2回目の手術の時につなぎます.
昔は,
2回法が絶対でした.
近代インプランントを開発した,
ブローネマルク博士は,
インプラント手術時に,
歯茎の下にインプラントを隠すことにより,
インプラントが骨とくっつくまでの期間の感染を防げると考えました.
現代では,
1回法,2回法での感染に対しての防御は変わらない,
と言われています.
では,
現代において,
1回法,2回法,
どのように分けているのでしょうか?
ここからは,
私の私見でありますが,
1回法を選択する場合
→手術の時に,初期固定(しょきこてい)(手術時のインプラント本体の骨へ挟まる力)が良好な場合
2回法を選択する場合
→手術の時に,初期固定(しょきこてい)(手術時のインプラント本体の骨へ挟まる力)が弱い場合,
骨造成術を併用する場合,
となります.
8割の症例が1回法です.
前歯は骨が少ない場合が多く,骨造成を併用することが多いので,
2回法が多いです.
このように,
インプラント治療において,
術式を使い分けています.
もあ歯科医院は,横浜市金沢区にあり,
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